しゅふたび

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映画「ファブリックの女王」公開初日とトークショー

      2016/08/04

「マリメッコ」の創業者、アルミ・ラティアを主人公とした映画「ファブリックの女王」が、ついに日本でも公開されました。

マリメッコといえば、言わずと知れたフィンランド発の大人気ブランド。
初のフィンランド旅行を控えるワタクシとしては、ナイスタイミングな公開です。

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これは観たい!と思っていたところ、ちょうど東京に帰省中に公開されたので有楽町の映画館まで行ってきました。

明るくポップな「マリメッコ」を生んだ、創業者の苦悩

マリメッコは、とにかく明るくポップなイメージのブランドです。
日本にも増えつつあるショップも、明るい色にあふれていますよね。

もちろん映画でも、ファッションショーのシーンなどに商品がたくさん出てきます。
詳しい方だったら、ひとつひとつのデザインの名前が浮かんでワクワクしちゃうのかも!

それとは裏腹に苦労も多かったようで、アルミはもがき苦しみます。
映画「ファブリックの女王」では、そんな光と影、どちらかというと影の部分に重点を置いて描かれていました。

マリメッコのポップなイメージだけで観ると足元をすくわれる、なかなか重たいシーンの多い作品でした。

朝ドラにも通じる?苦しい時代を強く生きたアルミ

作品の中では、アルミの人生を舞台化した作品を演じているという劇中劇も設定されていて、ちょっとフクザツ。

アルミがマリメッコを創業し多くの苦難に悩み苦しむ姿と共に、女優として舞台上の演技に悩む姿も描かれます。
主人公はアルミ自身であり、アルミを演じる女優さんでもある。
スイッチが時々切り替わるような、不思議な感覚の作品でした。

日本でも、女性の創業者が男性社会や戦争などに苦しみながら会社を発展させていくという作品は多いです。
特に朝ドラは、そういった作品が圧倒的という気がします。
この春まで放送されて大人気だった「あさが来た」も、そうでしたよね。

でも、基本的にそういった作品は
”苦しく辛いことがあっても、明るく生きる女性”
といったスタンスで描かれていて、観ていて明るい気持ちになるのです。

ところが「ファブリックの女王」は、ちょっと違う。

カラフルなファブリックと、ダークなアルミ

マリメッコの明るいイメージとは裏腹に、アルミはかなりダークです。

描かれているのは、マリメッコを世界的な企業に育てた、創業者アルミの戦いの物語。
ストレスでアルコールと浪費に頼らざるを得なかった精神状態は、痛々しい限りです。

事業を成功させよう、従業員たちのことも守ろう、そう思うからこそぶつかってしまう壁。
”出る杭”として打たれ続ける中で、消耗していくアルミ。
更には家庭内でもトラブルが・・・。

元々キツイ性格だったんでしょうか。攻撃的な、強すぎるとも思えるシーンもが続きます。
一方で涙を流していたり、アルコールが手放せなくなったりも。

そんなアルミの様子は、マリメッコファンの方にはショックかもしれません。

監督はマリメッコの初期の役員だったというヨールン・ドンネル氏。
”50年あたためていた企画”とのことですが、この作品を観る限り、アルミにあんまりいい印象を持っていないんじゃないかなんて思ってしまいます。

アルミの苦しむ姿は、観ているこちらも辛かったです。

上映後のトークショーに救われた~!

初日に行ったのは、マリメッコ好きで知られるスタイリストさんのトークショーがあったというのも理由のひとつでした。
さすが人気のブランドとあって多くのイベントが企画されていますが、トークショーはすごく楽しくて、行って良かったです。

スタイリストの井口美穂さんをメインに、映画の配給会社のスタッフさんとの対談形式。

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井口美穂さんは、「マリメッコ・スタイリングBOOK」という本も出版するほどのマリメッコ大好きな方。
著書ではファッションだけでなく、日本の日常での布使いなども提案され、とても人気なのだそうです。

もちろんお二人ともとっておきのマリメッコ製品を着てらして、まさにマリメッコ愛全開♪
映画がかなり暗めだったので、マリメッコ好きなお二人の女子トークに救われました(笑)。

フィンランドで見たい、アルミがデザインした”Tiiliskivi”

会場のロビーには、ショーの中でアルミがまとっていた”Tiiliskivi(ティイリスキヴィ)”の布が展示されていました。
煉瓦という名前を持つこのデザインは、アルミ自身がデザインした二点のうちの一点という貴重なものです。

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マリメッコの布地は耳のところにデザイナーやデザインの名前が入っているそうで、もちろんこちらにも。

このデザインは長く廃番だったそうですが、最近復刻されたそうです。
フィンランドでの公開当時は復刻前だったそうで、残念な思いをしたファンも多かったとか。
日本では復刻後の公開となったので、日本のファンにはラッキーでしたよね。

真っ赤なウニッコが人気のマリメッコですが、私世代にはちょっとムズカシイ。
でもこんなモノトーンのTiiliskiviなら、アルミのようにさらりと着られるかもしれませんね。

北欧旅行では、ヘルシンキのマリメッコ本社にも行く予定です。
アルミの苦悩を胸に、大人気ブランドとなったマリメッコの今を見て来たいと思います。

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